才能の広さ
 
 
センスのある人は能力が「高い」だけじゃなくて、横にも広いし、下にも深い。一つの技術を身につけるのでも半生はかかるだろうと想像するものを、いくつでも出してくる。そういうのをまのあたりにして、センスある人のセンスの広さに、そして自分のセンスの狭さに、ちょっとクラクラする。

若い時に正面から読んだ漫画を28年ぶりに読んでみる。

当時は分からないままに表面上の雰囲気だけは読み取れていたものが、大人になってその出典を自分のなかに内包できるようになってみると、時間を超えてまで(超えてこそ)感じられるものがある。もし10年前に読んでいたら「つまらない」と途中でやめて、もう一生観ることもなかっただろう。

それとは違う意味でもう一つ。単に28年で知識が増えただけじゃなく、僕が書き手の立場で観るようになった変化も大きい。技術的にも感性的にも。大人が子供に向けて書くことは、まったくバカらしいことと解っていてもキッチリ演出することだ。子供はサンタを信じていいし、いったん興味を失い、おとなになるとサンタのイベントをすることだ。(プレゼントを買い与えるという意味ではない)

また話は飛んで、18歳と45歳を感心させる漫画家って、スゴイよな。懐かしい作品をまた観ることは、ノスタルジックな時間潰しになりかねないので避けようとする強迫観念があるが、良い作品ならば、このタイミングでもう一度見直すと非常に勉強になる。新しいことをするよりも勉強になることがある。

それにしてもやりたい興味があっても追いつけない悔しさがあるが、相手からしたら僕の仕事をみて「とても追いつけない」と想うのだろうか。



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by nopain-nogain | 2015-09-25 06:00 | 徒然(つれづれ) | Comments(0)


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