でもやっぱり登山はやらない
 
 
自分自身や他人からの「なにか面白いことやってるか?」という問いに、答えられない。



ツタヤディスカスから届くDVDが、登山系に偏ってる。以前に登山系をパパッと予約したのが今になってまとめて届いた。命がけで登山してるのを見ると、肩がガチガチ、下半身はヒンヤリ、心臓がバクバクする。そして僕も命がけの趣味をしたくなる。


●●●いま一番やりたいのは雪山登山だ●●●


しかも単独で。もし同じタイプの人間がいたら2人ってのも良いなぁ。リスクが高いほうがいい、命がけじゃないと面白くない。ただ、日本だと他人に迷惑になることも多いので、できれば海外で「死んでも訴えない」にサインするのがいい。少なくとも準備と練習で数年、死ななければ一生楽しめるだろう。

若いころ車のレースをやってた。あそこに集まる人たちは血の気が荒く、普段なら僕の嫌いなタイプの人間だ。にもかかわらず居心地が良かったのは、安全に対する意識の高さと、ライバルどおしにもある信頼関係だ。彼らはいつも口喧嘩してるが、でも事故で死んで欲しくはないという共通の思いがある。競技の世界の人たちは人と争うのが好きであって、他人を否定しているのではない。ライバルがいなくなることがもっとも寂しいことを経験してる。じっさいに首の骨を折ったり火達磨になったり死んだライバルを見てきてる。死を知ってるからこそ、230kmでバトルしてても安心感と連帯感がある。逆にママチヤリでコンビニ行くほうが何百倍も危険を感じる。ただ自動車競技は金がかかりすぎた。

その後ビリヤードにはまるが、車の命がけに比べたら緩い世界だった。なにごとも命がけの僕は比較的早く上達したが、上に行くほど業界裏体質が見えてきてやめた。

自転車で長距離・箱根越えとかは心身ともに手ごたえがあった。いま自転車通行法改善の混乱があるので、サイクリングはちょっとストレスが多い。水泳も始めたし、ついでにランもやりたいのでトライアスロンに興味を持ったが、あれも安全確保しすぎてて、未知の領域という興奮は少ない。でもやりたいは継続してある。

原付バイクを買って、300km連続で走ったりした。中型免許を取ろうともしたが、300kmが3000kmになるだけだ。時間はあるのですぐに日本一周してしまうだろう。海外の大陸横断とかなら興味をそそるが。カメラ、執筆、創作活動は楽しい。が、そこそこ慣れてきたので大きい刺激は少なくなった。仕事も順調すぎてマンネリだ(ぜいたく!)

もっと細かい趣味・経験もたくさんあるが、それを省略してでも、けっこういろいろチャレンジしてきた。船・バイオリン・釣り・ゴルフなどもやりたいんだけど、初期投資が多すぎたり、好きなときに練習できないのはかえってストレスになりそう。

最近の命がけといったら、ウツで死にかけたくらか。鬱も趣味みたいなものになったし(笑)。



でもやっぱり登山はやらない_d0002320_10414461.jpg




僕をよく知ってる人は、僕が何かチャレンジしようかと迷っているとたいてい背中を押してくれる。冒頭の「面白いことしてる?」と聞く人たちも、それを期待してるからだろう。ただ、登山だけは「やめてほしい」といわれる。いままでいつも賛同してくれてた人に、初めて「やめてほしい」といわれると、本当にそうなんだな、と感じる。僕自身も「やらないほうがいい」と思ってる。

実は「命綱なしの登山をしたい」は、学生のころから言ってる。僕は趣味を選んでるのではなく、生まれつきアドレナリンの出方が異常なんだろう。あの集中力はなによりも快感だ。崖からロープ1本でぶら下がってあの快感をまた楽しみたいが、でも、ハイキング程度で我慢しよう。



僕は、このセリフが大嫌いだ。でも今の心理を残すためにあえて言おう。「なにか面白いことないかな~」



 
by nopain-nogain | 2015-11-28 10:22 | 徒然(つれづれ) | Comments(0)


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