趣味と金【ビリヤード編】
 

ふと思い出したので。


 
大きい借金が発生した時に、やけになって欲しかったマイキューを衝動買いした。借金上乗せで。キューだけ買えばあとはお金もかからないし・・・と思っていたが、結果的に人生をかけるほど本格的にハマってしまった。毎日10時間以上の練習と、試合遠征などでとてもお金かかる。

デート代とか食費を削って練習していたが、ある日とうとう削る食費も無くなった。でもちょっとでも勉強したいので、ビリヤード場の端っこに座って上手な人のゲームを観てた。

しばらくするとKD店長(年配さん)が寄ってきて「どうした?練習は?」って聞かれたので「今月はもうお金なくて、見学です」って笑って答えたそしたら。店長は怒ったような口調で「金なんて気にするな!好きなだけ練習しろ!」と言った。

僕はすでにプロ志向でお店の特訓を受けてて、KD店長と店員Yには特に期待されてたので、他の常連客よりも多少の優遇はしてもらってたのだが、お金払わないってのは「お店と客」として一線を超えてて、まさかの言葉と、気迫のある言い方に、練習どころか一瞬で泣いてしまった。優しさも、自分の不甲斐なさも。まだ20代で、自分が泣くとは想ってなかった時代。



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いま、カメラに使うお金はビリヤードに比べたら圧倒的に少額。お小遣いの範囲で中古だけを買って、値段以上に上手に使ってるから無駄遣いはないと想う。借金して買ったキューだって、人生に大きくプラスになったし。でもまだ趣味に追金することに罪悪感を感じる。

買うかどうかを迷いすぎて疲れた時は友達に相談すると「頑張ってるんだから、買っていいとおもう!」って言ってくれる。いや自分でも「買ってイイ」と想うのだが、頭の中のもう一人の自分が「低俗な物欲」と蔑み、ムダな葛藤を繰り返させる。

貧乏だけど努力すれば・・・って頑張ってきたけど、金持ちで努力する奴がいたら、もうそれはかなわないよな。いま20年前の「金なんて気にするな」と言われた時の心境。






お金の有無じゃなく、貧乏性という病気を治さないと、努力してるだけでは結果が出せない。
by nopain-nogain | 2015-07-22 03:36 | 徒然(つれづれ) | Comments(0)


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